文月です。

大宮さんと揃って劇団ぺりどっとさんの「愛で時空を超えたら戻れなくなっちゃった。てへ☆」を観劇して参りました。

いつもは言葉を尽くして感動をお伝えするのですが、いや~今回は難しい!!
あんなにも笑えて、あんなにもホロッと泣けて。
でもこのお芝居で感じたいろいろが本当にいろいろすぎて、文月の拙い語彙では表現しきれない…!(血涙)

なので、本当に悔しいですが今回はシンプルに、焦点をしぼっての感想にとどめさせていただきます。

まずは何といっても、主人公のローズちゃん。
作中で「意中の人の言葉に傷つき未来へ逃げた」と言われていますが、それは決定打でしかなかったんだろうなぁと思います。
何年も何年も、ずっと自分を偽って生きてきて、そうやって生きていると本来の自分の在り方を否定する言葉や嘲笑が日常的に耳に入ってくる。
お店という拠り所があっても、一歩その外へ出ればまるで怪物の世界に迷い込んだ人間のように、バレやしないか、隠し通せているかと人目に怯える毎日。
そんな中でもこっそりと、人知れず抱いた恋心を寄せる相手が自分自身を含むマイノリティを激しく拒絶する言葉を吐くところを見たら、誰だって折れてしまうだろうなぁ…。
そりゃあ「今が最悪なの!!」と言いたくもなる。

夢か幻かはたまた現実か、恐ろしい未来の中で自分を見つめ直した彼女の、ラスト間際の長台詞は圧巻!表現できる語彙が見つからないけれど、なんだか涙が出てきました。

そしてね!!
最後!!このねお芝居のね!!ラストシーン!!

「大丈夫ですか?」という声にローズちゃんが目を上げたそれだけでもう泣けるのに、ハンカチは反則だって!!!!!!!!

やめて文月涙腺弱いんだから!!(泣)

そしてこのローズちゃんの周囲を彩るクセだらけのキャラクターたちがまた面白い!!
キャラが強すぎるついでに腕っぷしも強すぎる、でも優しくてあったかい、懐の深いママ。

店の従業員たちに気さくに声を掛けてくれる、いい人度100%のオーナー(イケボ)。
うん、確かにこの人の子孫があんな平気な顔で他人の命を奪ってたら「こいつが子孫だなんて信じられない!!」ってなりそう。
そして最後はどんまい、オーナー(笑)
見慣れてくると意外にバニー似合ってて可愛かったよ、オーナー。
子孫はめちゃくちゃ怖かったけどな。

未来勢は詳細に書こうとするとわっちゃわちゃになりそうなので割愛しますが(すみません皆さんとても素敵だったのですが…)、一人だけ。
オーナーの子孫に忠誠を捧げていたあの番組プロデューサー。
「欲望が欲しい」という欲を持っていたがゆえに命を奪われてしまったわけですが、自分がまぎれもなく”何かを求める気持ち”つまりは欲を、しかも”欲が欲しい”というとんでもなく矛盾した欲を持っているにもかかわらず、恋愛感情を大切に育む人間を”欲を持っているから掃除していい”と考えていることにゾッとしました。
番組の外でひっそりと恋に落ちるローズちゃんとケイゴくんを見てるときの目つきがめっっっっっちゃ怖かった…(;ω;)

 * * *

というわけで、力及ばずほんの一部に絞った感想になってしまいましたが「愛てへ」とても楽しい作品でした。
劇団ぺりどっとさん、次回作も楽しみにしています♡