文月です。

劇団かえる 第11回公演「優しさの形」観劇して参りました。

劇団かえるさんは、「演劇を身近に」をモットーに活動をし、無料公演を行っている社会人劇団。
文月が師匠に鍛えてもらい、役者デビューを果たした古巣でもあります。

卒業後はスケジュールが合わずなかなかお邪魔できませんでしたが、ようやく観に行くことができました。

では、公演感想を。

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劇団かえる 第11回公演 「優しさの形」 感想

1.各キャストのこと。

〇アパート管理人夫婦
お二人とも、とても優しくて良い人な雰囲気。
こんなご夫婦が経営するアパートなら住んでみたい!と思えるくらい、あたたかな人柄が自然に滲んでいました。
賑やかでクセの強い住人達がワイワイしていても、このお二人が登場するだけで舞台の雰囲気がふんわりあたたかく優しくなります。
演じられたお二人がとても丁寧に、真剣に役を読み解き、表現された結果なのでしょうね。

そして奥様の表情の演技もまた素晴らしい!
優しすぎて自己犠牲を出しすぎる夫への不安感、結婚資金だったはずのお金を相談なしに困っている住人に渡してしまったときのショックを受け悲しむ表情がとてもよかったです。

〇山田さん
まず何者なのかと。山田さん。
ラストシーンの直前に一体何があったの!?予想は付かないでもないけども!!
コメディシーンが多いため、すっかりそのつもりで観ていたら最後に泣かせにくるのズルいです!
優しさのあまり迷子になっている管理人さんを力強く諭すシーンは圧巻でした。

それから、観た方にしか分からない話なのですがこれだけは言わせてください。

ポップコーンwwwwwwwwwwwwww

〇美少女コンビ(赤川ちゃん&浅野ちゃん)
かわいい。並んでるととにかくかわいい。
おしとやかで白雪姫みたいな可憐さの赤川ちゃんと、元気いっぱいで世話焼き、人懐っこい浅野ちゃんがとても良いコンビネーション。
浅野ちゃんがうっかりさんすぎてちょいちょい住人たちに抑え込まれるシーンが繰り返されるのが面白かったです。

〇さっちゃん
漫画家さんなんですねー。劇画で描かれたラブストーリー読んでみたいww
クールビューティーな雰囲気がよく似合う女優さん(性格イケメン)ですが、今回のフラットな役もとても良かったです。
(かえる在籍中、師匠に「彼女をよく見てたくさん学びなさい」と言われたのを思い出しました…。)
劇中、失礼な物言いをされたときの一瞬の反応や、驚いたときなどのとまどい感がものすごく自然。
見習わないといけませんね。

〇北条くん
「不安」と「苛立ち」が基本感情なので、演じていられた役者さんは大変だったろうなぁ…と。
後半で見せた、やや狂気がかって見えるほどの苛立ちと焦燥感、不安感が痛々しくて観ているこちらまでなんだか痛かったです。
受験勉強は孤独感との闘いでもありますから、彼が独りぼっちで追い詰められていく気持ちとてもよくわかります。
だからこそ、彼を救い反省・更生へと導いたのは今川くんとさっちゃんの「共感」だったんですね…。
こればっかりは、同じ焦燥感の中にある人にしかできないこと。
北条くんは実家を離れてこのアパートにいたからこそ、救いを得ることが出来たのでしょう。
その時の絞り出すような声と、一件落着した後の穏やかな表情のギャップが素晴らしかったです。

〇今川くん
全力の歌も反則だけど「聴きたい?」も反則w
客席から「聴きたーーい!」って言いたかったですw(言ったら返してくれたのかな…)
クセの強いキャラクターたちの中にあってズバ抜けてパワフルで賑やかなキャラクターを、恐らく劇団一パワフルで賑やかな団長が演じているので、そりゃあもうどえらいパワフルさでした。
そのくせ
「山田さん、やめてくれ」
からの北条くんへの語り掛けが泣かせにかかってるからまあズルい。
結論、団長ズルいです。

2.衣装のこと
山田さんが引田天功のイリュージョンばりに四方八方から出てくるとか、演出も面白かったのですが一番びっくりしたのは衣装。

管理人夫婦と北条くんはグレーや淡いピンクなど、彩度の高くない服を。
その他の面々は緑のジャージや赤いタンクトップ、オレンジ色のポンチョなどそれぞれのテーマカラーを持って鮮やかな色合いの衣装をセレクトしてありまして。

ラストシーンで管理人夫婦だけになったときの画の静かさに、住人たちが一気に入ってきた瞬間、舞台全体がパッと華やぐ演出がとても印象的でした。

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本当はもっといろいろ書きたいのですが、収拾がつかなくなるのでこのへんで!
役者さんたちが心の底から楽しんでいるのが伝わってくる、素敵な舞台でした。

劇団かえるの皆さん、公演お疲れさまでした!

(文月)