こんにちは、文月です。
名作を読み返してみようシリーズ、今回はディズニーアニメーションで有名なあのお話です。
今回はネタバレなうえに勝手な考察(という名の妄想)全開です!
閲覧の際はご注意くださいませ。

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「ピーターパンとウェンディ」あらすじ

人は誰でも「ネバーランド」と呼ばれる心の島を持っている。
もちろん、ロンドンの14番地に住むダーリング家の3人兄弟も。
3人はピーターパンという永遠の少年を信じていたが、特に一番上のウェンディはピーターパンのことならなんでも知っていた。
そんなある日、両親が家を空けた夜にダーリング家のこども部屋にするりと入り込む者が…。
そう、ピーターパンだ!
「僕たちにはお母さんがいないんだ。僕のお母さんになってよ、ウェンディ」
そして3人の兄弟は、冒険の待つ心の島ネバーランドへ!!

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…と、こうやってあらすじだけ書くと夢いっぱいの楽しい冒険物語に見えますが。
実際に読んでみると、実はガッツリ大人向けの、陰を持ったファンタジーであることが分かります。

ディズニーアニメーションのイメージではピーターパンは仲間思いで爽やかな少年ですが、原作のピーターパンは結構なやべぇやつです。

基本的に自分にしか興味がなく、他人の気持ちに頓着しません。
迷子たちの統率の仕方も、リーダーというよりは暴君といったかんじ。
人間的にどうのこうの、というよりは単純に心が幼児で止まってるんですね。
ピーターさんの場合。
彼の描写で繰り返される「乳歯がきれいに生えそろっている」という点は、彼が幼児そのものであることを示唆しているのかもしれません。

一方、ピーターパンの敵役であるフック船長。
イートン校出身で元来の育ちの良さが隠し切れなくて何をするにも優雅さが出てしまいしかもイケメンだしもうお前どこの少女漫画から出てきたんだ
ディズニーアニメーションのイメージしかなかったので彼の描写を読んだとき文月ひっくり返りました。

さて、そんなフック船長はいつも”あるもの”に怯えています。

チクタクワニ?

いいえ、彼が怯えているのは、自分の過去です。

礼儀作法を身に着け、勉学に勤しみ、大人たちに望まれる子どもであり続けた過去。
自分を偽っているのか、それとも自分すら見失っているのか、まるで大人たちの操り人形のようにパーフェクトな子どもでい続けた自分自身の影。

それこそがフック船長を脅かすものであり、それゆえにピーターを憎まずにいられないのです。

そんな船長、ピーター抹殺を企む一方でウェンディを誘拐し、自分たちのお母さんにしようとします。

いや お前もかよ!!( Д)゜゜

フック船長もまた、ピーターとは別の形で親の愛に飢えているのでしょう。

ピーターパン。フック船長。
この二人が象徴するのはもしかしたら、誰もが心に持っているインナーチャイルドと、成長する過程で身につけていく心の壁なのかもしれません。

文月もそうだったのですが、「ピーターパンとウェンディ」、大人が読むとフック船長に肩入れせずにいられない人のほうが多いかもしれませんね。

そんなフック船長の意外すぎる最期は、どうぞ小説本編で♪


…あっ!読書してますけど台本もちゃんと書いてますから!
書いてますからー!!

(文月)